2014年7月31日木曜日
ジュウゴヤちょうちんづくり(1回目)を行いました
池間島のジュウゴヤちょうちんまつりの復活に向けて、子どもたちとおばあたちのちょうちんづくりがスタートしました。
60~70歳代の方々が、小学校低学年の頃によく作っていたという作り方にならい、ボール紙を切り抜いて組み立てるタイプのちょうちんづくりに挑戦しました。
「うちなんかはね、厚紙、あれで作っていたね。ウサギの形とか、うすの形とか、ンナヅツ(きね)の形とか、あれを切り抜いて。ジュウゴヤだからさ。」と教えてくださったのは、仲間ヤス子さん(78歳)。 子どもの頃を思い出しながら、家で見本を作ってきてくださいました。
子どもたちも、厚紙に思い思いの絵をかいて小刀で切り抜いていきます。
夏休みの工作にする!と張り切っております。
早速完成したのがこちら。
ウサギの形を切り抜き、裏からセロファンを貼りました。暗闇でロウソクを灯してみるのが楽しみです。
ジュウゴヤちょうちんまつりは9月8日(月)。それまで、ちょうちんづくりはまだまだ続きます。
2014年7月23日水曜日
第4回シマ学校「池間島のアーグマーイ」を開催しました
シマ学校第4回目は、「池間島のアーグマーイ」。
先日の島唄の取材から、「池間島の古いアーグ(唄)を残し、うたい継いでいかなくては!」とすっかり火がついてしまいました。きゅ~ぬふから舎の90歳代の方々に子どもの頃によくうたっていたうたを思い出していただく中から、「まりつきのアーグ」や、「アーグマーイ(輪になって順番に歌詞をうたう)」をして遊んだ唄が次々と出てきました。
そこで、今回のシマ学校では、「まりつきのアーグ」、「タマビヌアニガマ」、「アカンミフニュー(曲名不詳)」「アウマチャガマ(曲名不詳)」の4曲のあそび唄を、島の子供たち(幼稚園・小中学生)と一緒に歌う練習をしてみることにしました。
さらに、今回のシマ学校には、県立宮古総合実業高校のみなさんも参加してくださいましたので、島の子どもたちと一緒に唄を習っていただきました。
70歳~80歳代の方々ですら、「なんとなく聞いたことはあるけれど(そらでは)唄えない」、という唄でしたので、まずは書き起こした歌詞と楽譜をみながらうたう練習。
子どもたちにとっては、イケマウツ(方言)で何のことやらわかりません。が、おばぁたちが唄うのにあわせて口ずさみます。
「まりつきのアーグ」は、かつて女の子たちが、月の明るい夜、輪になってまりつきをして遊ぶときに唄っていた唄だそうです。唄の歌詞は、「女の子同士のまりつき遊びに、男の子たちがちょっかいを出したりひやかしに来るので、女の子たちはみんなで男の子を押したり返したりして、いじめてやろう」というような内容。先生の前ではとても唄えないような文句も入っていて、とてもチャーミングです。
おばぁたちがうたう唄にあわせて、幼稚園生はまりつきの練習。
こちらは、「アカンミフニュー(熟れたみかん)」を、四つ竹を打ちながらうたっています。
正月に女友達たちとサウガツマーイ(家々を順番にまわる)をするなかで、よくうたわれたうただそうです。
曲名はよくわかっていませんが、「アラヤー(屋号)のお母さん家の庭に、よく熟れたみかんが鈴なりになっているので、今夜それを盗みにいこうと相談している」という内容の唄。
実際に、池間島には「アラヤー」という屋号の家が3軒あり、そのうちの1軒にはとても広い庭がありみかんの木もあったのだそうです。あそび唄にうたわれている歌詞が、実際にあった情景なのだとわかると、唄にぐっと親しみがわいてきます。
練習の後、テーブルごとに「アーグマーイ」をしてみました。
2週目には、踊りながらうたえるまでに上達。中学生もなかなか上手にうたっていました。
最後は、「池間の主」を 全員で合唱。
平良方言で唄われた歌詞が一般的ですが、池間の言葉でもともと唄われていた歌詞をきちんと継承しようということで、今から約60年前に池間島の歴史、民俗、歌謡の調査をされてきた前泊徳正氏の著書『池間島の民謡』(1982,HOST・M企画,p.144-148)から歌詞と解釈を習いました。
今回のシマ学校では、子どもたちと一緒に唄える遊び唄を中心に取り上げましたが、生活の各場面やお祝いの席などで唄われるうたの数々も、掘り起こして残していきたいと思います。これらの唄の中から、当時の人々の暮らしや考え方を教えてもらうことが、これからの時代を生きる上で大きなヒントになるかもしれません。
琉球新報「落ち穂」の連載2回目が掲載されました
琉球新報の文化面エッセイ「落ち穂」というコーナーに、NPOスタッフの三輪が記事を書かせていただいています。
第2回目は2014年7月22日発行。お手元に紙面のない方は、ぜひこちらからお読みください。
(画像をクリックすると拡大します)
2014年7月22日火曜日
ウツマミ成長記録その3
播種から4か月半が経過しました。
先日の台風8号による被害が心配でしたが、順調に成長しています。
種をまく間隔が狭かったため(それでも大股1歩の間隔をあけて播種しています)、ほとんど地面が見えないほどツルが伸びてきました。
豆の収穫まであと3~4か月。台風シーズンを無事に乗り越えてくれるよう、見守っていきたいと思います。
2014年7月20日日曜日
波照間島から「すむづれの家」のみなさんがやってきました
波照間島から、日本最南端の小規模多機能型居宅介護事業所「すむづれの家」のみなさんが来島しました。
この日は、9:45に波照間島を出て、船で石垣島へ渡った後、石垣空港から飛行機で宮古島までやってきたそうです。バスに乗り換えて、17:00頃ようやく池間島に到着。
すむづれの家の利用者のみなさん(最高年齢91歳)とそのご家族、診療所医師、保健師さん、竹富町職員など総勢45名が来島しました。
要介護高齢者でも、元気に飛行機に乗って旅行ができるなんて、本当に驚きです。
長旅の疲れも見せずに、早速民泊先の民家さんと対面式を行いました。
みなさんお揃いのTシャツでいらっしゃっています。
対面式が終わると、そのまま池間公民館へ移動して、「波照間♡池間 大交流会」へ突入。
この日のために、三線と唄の贈り物を用意してきてくださいました。
「すむづれの家」には三線サークルがあるとのことで、みなさんでずっと練習を重ねてきたのだそうです。三線も唄もとても上手でした。
若いスタッフさんやお医者さん、ご家族も出し物に参加。
「安里やユンタ」を踊りつきで披露してくださいました。
大変盛り上がっております。
この間、スタッフの方がずっと波照間島とスカイプでつないで、旅行に参加できなかった方にもこの交流会の様子を伝えてくださっていたのでした。
すむづれの家のみなさんの出し物が終わると、今度は池間島からお礼の出し物です。
ふきゃぎ、んーぬい(芋を炊いてつぶしたもの)、黒糖てんぷらもおやつに登場しました。
池間島からは、池間小中学校の校歌遊戯と、ミャークヅツのクイチャーを披露。
波照間島にも小学校「校歌ダンス」があるよ、ということでお互いの校歌遊戯で交流し、
最後にはみんなで一緒に踊り、うたいながら交流を深めました。
70~90歳代の方々の交流会とは思えないほど、会場にエネルギーが満ち溢れていました。
波照間のみなさん、そして池間の高齢者のみなさんの笑顔が忘れられません。
大盛況の中交流会が終了し、
その後、8軒の民家へ移動して民泊していただきました。
こちらはおじいチーム。「元気の秘訣は酒!」という波照間のおじぃ達と、晩酌で大盛り上がり。
5名のおばぁを受け入れした山城美枝さん(76歳)は、なんとおばぁ達の中では一番若かったそうです(!)
同世代の方々を迎えて、料理のこと、畑仕事のこと、子どもの頃からの生い立ちのことなど話題は尽きず、「夜中まで楽しくゆんたく(おしゃべり)していたよ~」とおっしゃっていました。
こちらは、毎年製糖期には波照間島に渡って製糖工場で仕事をしている長嶺さんのお宅に、お知り合いの方が親戚家族をみんな引き連れてやってきくださいました。
楽しい夜は更けて・・・
あっという間にお別れの朝に。
今度は、池間島から旅行団を組んで、波照間島を訪れる約束もしました。
最後に、すむづれの家のみなさんが心をこめて作ってくださったススキのほうきを記念にプレゼントしていただきました。サンニン(月桃)の繊維からなった縄で編まれていて、とってもいい香りです。
1泊2日、時間にして18時間ほどでしたが、とても密度の濃い、充実した交流となりました。
このような機会を通じて、高齢者が元気に、シマが元気になっていくと良いなあと願っています。
最後になりましたが、今回の交流会を企画してくださり、遠路はるばるお越しくださった「すむづれの家」のみなさま、サポートしてくださったスタッフおよび町職員の方々、ご家族のみなさま、すばらしい機会をいただきありがとうございました。
また今度、波照間島でお会いしましょう!
2014年7月17日木曜日
琉球新報の「落ち穂」にてNPOスタッフの連載がスタートしました
琉球新報の文化面エッセイ「落ち穂」というコーナーに、NPOスタッフの三輪が記事を書かせていただいています。
7月から半年間、連載予定です。
第1回目は2014年7月8日発行。お手元に紙面のない方は、ぜひこちらからお読みください。
(画像をクリックすると拡大します)
2014年7月15日火曜日
池間島の「ジュウゴヤちょうちんまつり」復活に向けて計画を進めています
このたび、島おこしの会が提案した「池間島のジュウゴヤちょうちんまつり」企画が、宮古島市の地域づくり支援事業に採択されました。この事業は、宮古島市が地域の活性化に向けて地域づくりを行う団体を支援する目的で、毎年公募しているものです。島おこしの会では、この事業を活用しながら、池間島で1960年代ごろまで行われていた「ジュウゴヤちょうちんまつり」を復活させ、島の伝統文化、行事の保存と継承を行いたいと計画しています。
今月の「島おこしの会」定例会では、ジュウゴヤまつりをどのようなかたちで復活させ、未来に残していくべきかを話し合いました。
「ちょうちんをもってみんなで水浜広場に集まった。この風景が好きだった」「子どもたちが毎年楽しみにしてちょうちんをもってきてくれるようにできればいい」「よく覚えているのは、ミジュンマで爆竹を鳴らしたこと。各家庭からフキャギを持っていった」などなど、60歳~70歳代の方々の記憶にあるジュウゴヤの風景を、現代の子どもたちと一緒に再現していきたいと思います。
7月~8月中には、ちょうちんづくりやキャンドルづくり、ふきゃぎづくりなどのワークショップを開催していく予定です。
2014年7月14日月曜日
波照間島から「すむづれの家」のみなさんをお迎えします
7/19~20、波照間島にある日本最南端の小規模多機能型居宅介護事業所「すむづれの家」から、元気なオジイやオバアたちが来島し池間島の方々と交流します。
製糖工場への出稼ぎなどで池間島とつながりの深い波照間島。元気な高齢者を増やしていくことでシマを元気にしようとする取り組みでも共通していることから、今回の池間・波照間のオジイとオバアの交流会企画が実現しました。
「すむづれの家」を利用している高齢者のみなさんのほか、竹富町職員、保健師、医師、ボランティアスタッフやご家族の方々など総勢44名が来島予定。19日夜は池間島の民家8軒に分かれて民泊を予定しています。
ということで、本日は民泊受け入れ民家さんの説明会を行いました。
0歳から最高95歳のオジイまで、とくに80歳代~90歳代の元気な高齢者のみなさんが多数いらっしゃるということで、池間島の高齢者世帯の民家さんも非常に楽しみにしています。
19日の夕方には、交流会も予定しています。
波照間島にお知り合いがいる方は、ぜひお誘いあわせのうえご参加ください。
2014年7月10日木曜日
池間島のうたの取材がありました
JTAの沖縄観光情報サイト『美ら島物語』の中の、島唄連載『恋ししまうたの風』の取材ということで、安積美加さんがお越しになりました。
関西のご出身ですが、ご自身も大の島唄好きということで、沖縄にわたり、ライターのお仕事をされているそうです。
「池間島のうたを教えてください」ということで、うたが得意な吉浜チヨさん(92歳)と仲間テルさん(90歳)に集まっていただき、うたをうたってもらうことに。
吉浜チヨさんは、ノートにたくさんのアーグ(うた)を書き留めていらっしゃって、サウガツ(正月)のアーグや、八十八のお祝いのアーグなどをうたってくださいました。お二人とも、次から次へといろいろなうたをうたってくださったのですが、その中から今回の取材では「池間の主」を取り上げていただくことになりました。
「恋ししまうたの風」という企画では、沖縄の島々をまわって、その島を代表するようなうたの数々を、島の方々からたくさんの思いを含めて教えてもらっているのだそうです。とても興味深いので、ぜひのぞいてみてください。
今回取材していただいた記事は後日、島唄連載『恋ししまうたの風』に掲載していただくことになっています。
楽しく取材をしてくださった安積さん、うたを教えてくださったチヨさん、テルさん、どうもありがとうございました。
2014年7月9日水曜日
すまだてぃだより17号を掲載しました。
台風8号の影響で、池間島では池間大橋の閉鎖や停電などがありましたが、特別大きな被害もなく本日から通常通りに復活しています。
すまだてぃだより17号ができましたので掲載いたします。
○今月の特集記事
宮古島市地域づくり支援事業採択!池間島のジュウゴヤちょうちんまつり
池間自治会通常総会
池間漁協通常総会開催
波照間島から40名来島
こちらからpdf版をご覧いただけます。
2014年7月6日日曜日
7/3~6 大阪府立鳳高校のみなさんが来島し民泊しました
大阪府立鳳高校のみなさんがやってきました。
300名を超える規模の学校なので、今回は池間島だけではなく、狩俣地区や西原地区にも分かれて民泊します。池間島には122名、25軒の民家さんが受け入れをしました。
鳳高校のみなさんが滞在中の7月4日、5日は、下地島(宮古島)で35.2度を記録するという観測史上最高の暑さだったそうです。
家の中では熱がこもって暑い暑い、、、ということで、家の外にテーブルを広げて夕涼みをしている家庭が何件もありました。
3泊4日と通常より長いスケジュールでしたが、あっという間にお別れの日。
高校生も、民家さんも名残惜しんでいます。
「何事もなく無事に送り出せてなにより」と民家さんはおっしゃいます。しかし、子どもたちが帰ってしまうのはやっぱり「さみしい」そう。
またいつでも帰ってきてね、との思いで、民家さんたちは「いってらっしゃーい」とバスを見送ります。
これで、今年度前半の民泊受け入れが終了しました。秋以降、修学旅行のトップシーズンに入りますので、それまでに池間島ならではの体験プログラムなどを少しずつ強化していきたいと思います。
2014年7月4日金曜日
2015年のカレンダー制作がはじまりました
昨年はじめて制作した「池間の海のいきものカレンダー」。昨年は、書店や多くのお店にもご協力いただき、3,000部を売り上げることができました。中でも、池間島の方々が一番喜んでくださり、たくさん購入して家族や親せきに送ってくださる、ということもありました。
うれしいことにリクエストもあって、ことしも発行いたします。早くも2014年も残すところあと半分、、、ということで、2015年版のカレンダーの制作がいそいそとはじまっています。
このカレンダー、色鮮やかな生き物の写真と、それぞれの生き物の名前(池間名)にまず目が行きますが、じつはそれ以上に力を注いでいるのが、「潮汐情報」だったりします。
潮が引いたら必ずと言っていいほど潮干狩りに海へ降りていく池間の人々にとって、「いつ潮が引くか」「どれくらい引くか」はとても重要な情報なのです。
そのため、このカレンダーでは、潮時・潮高を池間島の値で掲載しています。潮汐情報は、海上保安庁発行の「平成27年潮汐表」の那覇の数値をもとに、改正数を使って池間島の潮時・潮高を算出。(潮ミエールなどのwebサイトでも、計算式を使って港ごとに推算された数値が公開されていますが、海保の最新データから推算した値とズレが出てきます。このカレンダーでは、海保の値を公式なものとして採用しています。)
宮古島海上保安署で、潮汐表の複写をとらせてもらうところからスタートし、この値を入力して計算式にいれて、、、と地味な作業ですが大変手間がかかっております。
ちなみに、平良港(宮古島の中心港)ですら、正式な潮時・潮高の値が出されたものはないそうです。
池間島カレンダーを手に取られる際は、ぜひ「潮汐情報」にも注目してみてください。潮時と潮高が赤字で表示されていれば、「潮干狩りへGO!」という目安にもなっています。
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