2012年10月29日月曜日

漁港周辺に植えた苗木の水やりを行っています

10月27日に「つむばな*すむばな*うぐな~りば」のイベントで、150名近くの方々と一緒に植樹を行った池間漁港周辺。
それからというもの、苗木が根付くまでに毎日水やりがかかせません。今日は、なかなかはかどらない苗木の水やりをなんとかしようと、島中の水タンク(を持っている方々)を動員して「水やり大作戦」をはじめました。


宮古島では、部落ごとに農業用水の取水口があり、部落内の農家さんが共同で使用しています。巨大な蛇口から軽トラに積んだ水タンクに直接水を汲むことができるという優れもので、場所によってはコイン式になっていて、10円で500Lの水を汲むことができるそうです。

今回は、苗木の水やりのためにこの農業用水を使用させてもらおうという作戦。ハンドルをひねると、。1分もかからないうちに500Lのタンクが水でいっぱいになりました。


そして、このタンクから約1000本の苗木に直接水やりをしていきます。
この作戦により水やりがだいぶはかどるようになりました。
苗木が根を張るまで、多くの島人に見守ってもらいながら水やり作戦は続きます。

2012年10月27日土曜日

「つむばな*すまばな*うぐな~りば(心の花・島の花・集まれ~)」を開催しました


島おこしの一環として、池間漁港を花や樹木で緑化するプロジェクト「つむばな*すまばな*うぐな~りば」(池間の方言で「心の花 島の花 集まれ~」)を開催しました。
島内外を問わず約150名の方々が参加し、オオハマボウ(ユウナ)、ハスノハギリ(ウンブギ)、フクギ、ブッソウゲ(アカバナ)の苗木を計1020本植えつけました。


池間 島おこしの会が主催し、美ぎ島宮古グリーンネットが共催。
当日は、池間自治会、池間漁協、老人クラブ、池間学区体育協会、PTA、在平良池間郷友会、NPO法人いけま福祉センター、漁協女性部、民生委員、高校生徒会から多くの島民が参加したほか、沖縄県宮古農林水産振興センター、宮古島市、宮古森林組合、宮古島観光協会、池間八重干瀬会、在沖縄池間郷友会、沖縄宮古郷友連合会にも協力をいただきました。


さらに、今回は美ぎ島宮古グリーンネットとの協働で未来につなぐふるさとプロジェクトを展開しておられるキヤノンマーケティングジャパン株式会社様より、社員ボランティアのみなさんがはるばる池間島まで来島し、植樹イベントに参加してくださいました。


今回、苗木の栽培や植樹指導をしてくださった美ぎ島宮古グリーンネットのみなさん。
イベント開始前に入念に打ち合わせをしています。


参加者が続々と集まってきました。
各団体ごとに整列し、これから開会式が始まります。


池間漁協組合長、長嶺巌さんが開会のあいさつ。
「木を植えることは海をつくることにつながると、全国各地で植樹が行われている。この殺風景な漁港に木や花をたくさん植えてきれいにしたい。美ぎ島を子子孫孫まで引き継いでいく心を育てていこう」


開会式が終わると、各団体ごとに植樹する場所へ移動します。


こちらは、気合の入った畑仕事スタイルが素敵なおばぁたち。池間小中学校前の通り沿いに苗木を植えつけている老人クラブのみなさんです。


こちらは、かつて海と池間湿原がつながっていたころの水門跡周辺です。島の人々にとっては特別な場所でもある旧水門跡にも植樹をして、整備していきます。


こちらはキヤノンマーケティングジャパンの社員ボランティアのみなさんです。漁港周辺の道路沿いに植樹していただきました。


こちらは池間漁協、八重干瀬会のみなさん。漁港内の船着き場に植樹しました。
島民だけでなく観光客も多く訪れる漁港に木陰をつくって憩える場をつくり、たくさんの花々で彩っていこうと考えています。


池間中学校の生徒さんたち。
「今日植えた木が大きく育つといいなと思います」と立派な閉会のあいさつもしていただきました。


植樹がおわると、参加した子供たちにイラストを描いてもらいました。今後、子どもたちのイラストをいれた看板を立てる予定です。

次回は、11月10日、滋賀県からの修学旅行民泊にあわせて高校生も一緒に花の植えつけを行う予定です。

2012年10月20日土曜日

耕作放棄地再生プロジェクト―石ひろいが進められています。


畑づくりプロジェクトも着々と進んでいます。 先日、香里丘高校の生徒さんたちと石ひろい&石垣づくりをした畑ですが、今日も島のおとうたちと一緒に石ひろいです。一見きれいな畑に見えますが…


耕運機で起こしてみると琉球石灰岩の石がごろごろ。
この石をすべて手作業で拾ってよけて、畑の垣根として活用します。


仲間清一郎さんが耕運機をかける後ろに続いて掘り起こされた石をひたすら拾います。2回目、3回目ともなると、最初と比べるとだいぶ石が少なく上等な畑になってきました。


池間島をはじめ南西諸島では、岩盤が琉球石灰岩(サンゴ礁のはたらきで形成された堆積岩)でできているため、石の中には貝やサンゴなどを発見することもあります。


畑で石ひろいをしていると、いろいろな生き物が様子を見にやってきます。
モクマオウの高木の枝にとまっているのはチュウサギ。


そして、「ピックイ~」と透き通った声がするほうを見上げると、本州から渡ってきたばかり(?)のサシバも舞っていました。


こちらはスジグロカバマダラ。写真に収めることができませんでしたが、日本最大のチョウ、オオゴマダラも優雅に飛んでおりました。


こちらはタイリクショウジョウトンボ。学校のプールなどでもヤゴを見つけることができますが、水草が生えている明るい水辺が好きなトンボです。
宮古島では、降った雨がすぐに地下に染み込んでしまうため川や池、湖など水たまりががありません。池間島には年間を通じて水が張っている池間湿原があるので、きっと湿原からやってきたのではないかな…などといろいろな思いをめぐらせます。


そして、池間島といえば、オカガニ!


島中、年がら年中咲いているムツウサ(シロバナセンダングサ)には、大量のセイヨウミツバチが蜜を集めにきていました。ムツウサからは上等のハチミツがとれるそうです。

長い間人の手が入らなくなっていた場所を畑として再生することで、多くの島人や修学旅行生、たくさんの生き物が集まる場所になっていくとよいなぁ…。
いろんな想いをのせて、いけまの畑づくりプロジェクトが新しい、楽しい物語を描いていきます。

2012年10月17日水曜日

大阪府立香里丘高校のみなさんが民泊(1泊2日)体験をされました。

10月14日~15日の間、1泊2日で池間島の民家に民泊した大阪府立香里丘高校の生徒さん172名。
滞在中は、それぞれの民家さんと触れ合いながら、農業体験や漁業体験を通じて島の暮らしを体験します。今回は民泊サポートボランティアの方々の協力もあり、それぞれの民家さんでどのような体験を行っていたのか記録してもらうことができましたので、一部始終をご紹介します。


こちらは、川上睦夫さんと一緒にさつまいもの収穫をしているところ。


池間島では、大規模農業をしている人はおらず、いろいろな種類の季節の野菜を少しずつ、自分の家で消費する程度の量生産している農家さんがほとんどです。川上さんの畑でも、サツマイモ、ドラゴンフルーツなどいろいろな野菜やフルーツを収穫したようです。


こちらは、「島らっきょう」の植えつけを行っている仲間きみ子さんの生徒さんたち。小さな畑ですが、午前中いっぱいかけて半分ほど植えつけることができました。


こちらでは、奥原なる子さんと一緒に「島らっきょう」の収穫をしています。


今の時期に収穫するのは種用のらっきょうで、この種を再び植えつけていくと、4か月ほどで大きく長い上等な「島らっきょう」が収穫できるそうです。
今回収穫したものも、塩で浅く漬けてなまり節と和えて食べると上等、とのことでした。


こちらでは、上原正子さんの生徒さんたちがサトウキビ畑の葉取りをしています。


キビを刈ってもらって、固い皮をむいてかじると、やさしい甘みがします。


1日目の夜には、何件かの民家さんが合同で琉球舞踊&クイチャー体験をしていました。琉舞では、お祝いの席の幕開けに必ずといっていいほど踊られる「とぅがにあやぐ」というおめでたい演目を披露。高校生も見よう見まねで後に続きます。


踊りの後は、浜でひろってきたサンゴや貝を使った小物づくりもありました。女子は夢中になっております。


台風が接近し、すっきりしない天気の中でしたが、池間島の魅力といえばやはり、海。10月でもまだまだ泳げます。


遠浅の浜で素潜りをしていた高校生たちは、なんとクマノミも発見しておりました。


さらに今回は、台風接近の影響で波が高く、船を出すことができなかった民家さん(漁師)が何軒か合同で「ビーチクリーン」を企画していました。池間島の北側の浜には、強風により打ち上げられた漂着ゴミがたくさん。


今回は、ロープをつたって岸壁を降りていく「カギンミヒダ」と呼ばれる浜でビーチクリーンを行いました。


拾い集めたごみは、再びロープをつたって運び上げなければならないため、大仕事です。総勢30名近い高校生と民家さんでなんとかごみを運び出すことができました。


持ちかった漂着ゴミ(その中でも特にペットボトル)には、ラベルの部分に国を特定できるナンバーが振ってあるため、そのゴミがどこから流れてきたのかを調べることができます。高校生と民家さんは、ペットボトルゴミの分別を行い、漂着ゴミの問題について考える機会にもなりました。


1泊2日と短い滞在でしたが、それぞれが滞在した民家さんのもとで、島の暮らしをじっくりと体験してもらうことができたのではないかと思います。

2012年10月16日火曜日

香里丘高校のみなさんが民泊体験をされました~島とうふづくり~

大阪府立香里丘高校の生徒のみなさんの民泊中、池間島の民家さんはそれぞれに島の暮らしや自然を味わえる体験メニューを考え提供しています。
この日、比較的若い民家のみなさんは、早朝から集合して「島とうふ」や「てんぷら」など、手作りの伝統料理づくり体験を行っていました。


こちらは「島とうふ」づくりに挑戦している様子。
一晩水にひたしておいた大豆を


ミキサーにかけてすりつぶします。


それをふきんで絞って漉していきます。
しぼり汁は「豆乳」に、絞った残りは「おから」になります。よく絞ってから、


絞り出した汁を火にかけ、沸いてきたところに海水を少しずつ加えます。


しばらくするとかたまってきて、「ゆし豆腐」になりました。出来立ての温かいうちが一番おいしいのだそうです。


こちらは黒糖てんぷらづくりに挑戦している様子。
池間島では、野菜や魚に衣をつけて揚げる「天ぷら」も、沖縄全般でよく作られるサーターアンダギー(宮古島では”さたぱんびん”)のことも、小麦粉を衣やタネにして油で揚げた食べ物のことをすべて”てんぷら”と呼んでいるようです。
今回は、黒糖を入れたてんぷら(=サーターアンダギー)を作っています。


材料を混ぜた後は、このようにして手で絞り出して油に投入していきます。
高校生も順番に挑戦しましたが、きれいな丸い形に焼き上げるのはなかなか難しかった様子。

高校生たちは、この後自分たちでつくったゆしとうふやてんぷら、おからのチャンプルーなどで朝食をとり、民泊2日目の体験へと出かけていきました。

2012年10月15日月曜日

香里丘高校のみなさんが民泊体験をされました~耕作放棄地再生~


大阪府立香里丘高校のみなさんの体験プログラムとして、10名の生徒さんたちと一緒に耕作放棄地を再生した「いけまの畑(仮)」で畑づくりに取り組みました。


長い間放棄されていたこの畑は、開墾されたものの、土の中に大量の石が混ざっているのですぐに畑として使用することができません。そこで、「畑づくりプロジェクト」はまず畑の石ひろいをするところからスタートです。


島の朝は早く、この日、仲間清一郎さんと芦川剛志さんの家の生徒さんは朝8時から畑にやってきて一仕事です。
まずは表面に見える目立った石を拾い、畑の脇によけていきます。


さらに、仲間誠一郎さんが耕運機をかけ、その後ろから掘り起こされた石を拾い集めます。



掘り起こした石は、畑と畑の境界に積み上げて石垣をつくります。かつては畑の垣根も、民家の塀もこのような琉球石灰岩の石(サンゴ礁が堆積してできた岩盤)をきれいに積んで石垣にしていました。


年月を経て崩れてしまった石垣の復活にも取り組みます。
一見簡単そうに見えますが、石垣を積み上げるにはコツが必要。現在ではきちんと石垣をつくれる人が少なくなってきているのだそうです。


この日、10名の男子高校生が約3時間頑張って、「いけまの畑」がずいぶんと畑らしくなってきました。

これからも、修学旅行生のパワーを借りながら、農業体験のフィールドとして「いけまの畑」を活性化していく予定です。今後の展開にご期待ください。