2014年6月28日土曜日

6/26~28の日程で川崎医科大付属高校のみなさんが訪れました


今年2校目の民泊は、岡山県倉敷市にある川崎医科大学付属高等学校のみなさん22名。
川崎高校さんは、去年も同じ時期に池間島で民泊をしてくださっており、リピーターです。今年は7軒の民家に分かれて民泊しました。

初日の夜は各家庭で夕食。
こちらは、お父さんと一緒にゴーヤーチャンプルーを作ったのだそうです。おいしそうにできております。


2日目は、お昼まで各民家で過ごした後、7軒の民家が合同で沖釣り+夜ご飯づくりの体験プログラムを取り入れました。



3隻に分かれて沖釣りスタート。
6/26に梅雨明けしたばかりの宮古島では、カンカン照りの晴天です。紫外線がかなり強烈なため、海に出る際は肌を露出しないように注意が必要です。(何度も船長さんから注意がありましたが、日焼けをお土産にもらって大変な思いをされた生徒さんもいました、、、。)


1時間半ほどの時間でしたが、どの船も大漁だったようです。


帰港してから、夕食の準備にとりかかります。釣ってきた魚(グルクン、サダミなど)は各家庭に持ち帰ることにして、こちらでは、豪快にカツオの解体をしております。


カツオのアラは味噌汁に。



魚とらっきょうのてんぷらをその場で揚げて、アチコーコーをいただきます。

そのほかにも、民家さんの持ち寄りでおかずも盛りだくさん。


自分たちでつくって、外で食べるごはんもまた格別です。
この後、きゅーぬふから舎のとりくみを中心に、地域医療・地域福祉についての講話を聞いていただきました。将来地域の医療にも貢献する「良医」として活躍してくれることを期待しています。またいつでも池間島のおうちに帰ってきてくださればとおもいます。

2014年6月22日日曜日

第3回シマ学校「昔ながらのとうふづくり」を開催しました


6月21日(土)、第3回目のシマ学校として、石臼で大豆をひいて海水を入れて固める、「むかしながらのとうふづくり」に取り組みました。今回は、ふつうの大豆のほかに、池間島で戦前から栽培されていたという「ウツマミ(下大豆)」でもとうふをつくり、島の味を食べ比べてみることにしました。
写真左がウツマミ、右が一般的なダイズです。


1960年代ごろまで、池間島にはとうふ屋が3軒あり、朝早くからとうふうやアマユー(あたたかい豆乳)を買いに行っていたというお話をよく聞きます。昭和の時代、池間では、とうふは各家庭で作るのではなく、とうふ屋から買ってくるものだったそうです。
そこで、今回は恩納村で様々な暮らしの技術のとりもどしや体験プログラムを実践されている仲西美佐子さんを講師としてお迎えし、とうふづくりを習いました。


学童保育のこどもたちも参加します。水に浸した大豆を石臼で挽く作業は、ほとんど子どもたちの力で挽きました。


挽いた大豆を汁ごとさらしの袋に入れてしぼります。


豆乳は大なべに入れて、まきで沸かします。一度煮立ったら、まきを引いて温度を70度くらいまで下げるのがポイントだそうです。大豆のタンパク質が変化する温度が70~80度なので、海水を加える前に一度ここまで温度を落としておくと、むらなくきれいに凝固するそうです。


ゆっくりと海水をまわし入れ、再びまきを炊いて加熱すると、豆乳が分離してゆしどうふができてきました。


しめどうふのを作るための型も復活させました。ゆしどうふを流し込んで固めます。


豆乳を絞った後のおからも調理。野菜となまり節を加えて炒め煮にしています。


ウツマミと大豆の2種類のゆしどうふを食べ比べてみましたが、ウツマミのほうが味が濃く、甘みも濃かったように感じました。
海水を加える前のアマユーも「懐かしい味」と大人気でした。ウツマミを使った島のとうふ屋復活も夢ではありません。

今回のシマ学校については、宮古新報でも紹介していただいています。

2014年6月21日土曜日

恩納村から講師をお迎えして「フクギ染め」に取り組みました


潮に強く、防風林や屋敷林として植えられてきたフクギ(写真は池間島一周道路の北~東側に植えられた街路樹のフクギ)は、古くから鮮やかな黄色の染料として重宝されてきました。染色した布は紫外線に当てても退色しにくく、染料としては上等なのだそうです。


今回は、恩納村でさまざまな暮らしの技術のとりもどしやエコロジカルなものづくり、エコツアーや体験プログラムを実践されている仲西美佐子さんをお迎えして、「フクギ染め」と「とうふづくり」(とうふづくりはシマ学校のプログラムで行いました)の講習を行いました。
参加したのは、民泊受け入れをしているお母さんたちです。


一般的には樹皮を使うそうですが、フクギの葉からも染料をとることができます。集めてきたフクギの葉をよく洗い、2時間以上煮出します。


煮出したものがこちら。とても鮮やかな黄色が出ています。


この液をさらし布でこして、染液をつくります。
染液に、染める布をひたし、よくかき回します。(今回は、染まりやすいという絹のストールを使いました)


ストールを水洗いしてから、媒染液にひたします。今回は、アルミ媒染にするため、焼きミョウバンを水にとかした媒染液を使います。
もう一度水洗いして、染液に浸し、水洗い、媒染、水洗い、を何度か繰り返します。


媒染によって、発色が様々に変化するのもフクギ染めの面白さなんだそうです。
写真の左と中央はアルミ媒染、右はアルミ媒染ですが、鉄分が入ったため、茶色っぽく発色しています。鉄媒染にすると、深い茶色にもなるのだそう。


最後に全員で記念撮影。1時間もかからずに、鮮やかな黄色のストールが染め上りました。
島の素材を生かして簡単に楽しめるので、「島の草木染め」を体験メニューに取り入れることも検討できるかもしれません。

2014年6月20日金曜日

6/18~20の日程で名護市立東江小学校の離島体験受け入れを実施しました②


名護市立東江小学校の離島体験受け入れ2日目。
今回は、池間漁協主催のプログラムということで、島の漁師たちと一緒に池間の海で釣り体験+自分たちで釣った魚をさばいて食べるという新しいメニューに挑戦しました。
まず、池間漁協組合長から池間の漁師たちがどのような魚をとっているのかを紹介。手に持っているのはハマフエフキ(池間名:タマビ)です。


船に乗る前に、各船の船長と一緒に釣りのしかけづくりも体験しました。キツネウオ(池間名:サダミ/女子高生)を釣る用の針をテグスに結び付けていきます。船長がやるととても簡単そうに見えますが、実はとても細かくて技術が必要です。


釣りのしかけができると、早速船に乗船して出港します。今回は、沖釣り体験のために9隻の遊漁船の船長さんが船を出してくださいました。遊漁船といっても、みなさん本業は漁師ですので、池間の海や釣りにかんしてはプロ中のプロ。それぞれの船に分乗して、いざ海へ!


出港前のこどもたち。まだまだ元気いっぱいです。


沖に出ること約1時間。風もなくおだやかな潮でしたが、初めての乗船&沖釣りで船酔いも続出したようです。ふらふらになりながらも、釣りの結果は上々でした。
港に帰ってきた船から、その場で魚のうろことりや内臓の処理などを体験します。


当初、グルクンやサダミを釣ってくるよていが、こんな大物も釣り揚げてきたようです。


魚は、うろこと内臓をとったあと、火が早く通るように背開きにします。魚をさばく包丁が危なっかしいですが、これも体験です。
釣りも、丸のままの魚を触るのも初めて、という子どもたちが多かったのですが、この日はほとんど全員が自分で魚をさばくという体験をしました。


さばいた魚に小麦粉をまぶしつけ、大なべで揚げていきます。


骨までからっと揚がったグルクンのから揚げ。揚げたてのアチコーコーをいただきます。


自分たちで釣った魚のからあげと、魚汁、おにぎりがこの日の昼ごはんになりました。
池間島の海と、この海で暮らしてきた漁師の知恵や技術を、五感で感じてもらうことができたのではないかと思います。

離島体験3日目。あっという間にお別れの日がやってきました。
ここでご紹介したウォークラリーや島の漁師体験のほかにも、子どもたちは民泊先のおとーやおかー、オジィオバァたちと一緒にいろいろな体験をしてきました。2泊3日と短い期間でも、家族のようにあたたかく迎えられ、密度の濃い時間を過ごしたのでしょう。


お世話になったオバアとのおわかれに、泣き出してしま子どもたちも。
離村式では、「大きくなったらまた帰ってきて、お世話になった民家さんに恩返しがしたいです」と感想を話してくれました。


最後は民家さん全員でバスを見送ります。
島をあげて子どもたちを迎え、島のくらしをまるごと体験してもらう。離島体験の子どもたちを受け入れるたびに、島の内部でいろいろな連携が生まれ、少しずつではありますが島が元気になっていっているような気がしています。
最後になりますが、ご協力いただいたすべてのみなさま、どうもありがとうございました。

2014年6月18日水曜日

6/18~20の日程で名護市立東江小学校の離島体験受け入れを実施しました①



名護市立東江小学校の5年生86名が、2泊3日の日程で池間島の暮らしを体験しにやってきました。
修学旅行とは異なる「沖縄県離島体験交流促進事業」では、沖縄本島の小中学生(今年度は51校だそうです)が、それぞれ沖縄県の離島に派遣され、離島地域の文化や暮らしを学ぶと同時に、離島の子供たちとの交流、離島地域内の活性化を目指して行われているものです。池間島では、平成23年から受け入れを開始し、今年で4年目になります。


この事業は、受け入れ側の離島にとっては新しい体験プログラムを作ったり、たくさんの島人を巻き込んだプログラムを実施できる貴重な機会。池間島でも、準備にかなり気合が入っています。
今回は、21軒の民家さんが受け入れをしてくださいました。離島振興総合センターで入島式を行った後は、恒例の「ウォークラリー」です。


池間島の文化(植物やあそび、ミャークヅツ)や歴史、神事、カツオ漁などに関係する場所をチームでまわり、各ポイントで出される指令書に書かれたクイズや暗号を解きながら、宿泊先の民家を目指していきます。
こちらのチームは、出題されたクイズを解くためにきゅーぬふから舎のおばあに一生懸命質問している様子。


次に進む場所は・・・?


こちらは、「ナカマグス」という浜にたどり着いた子供たち。航海安全と豊漁を願う神願いが行われる大切な場所であることを教えてもらっています。


山道を抜けると、「ナカマニー」という拝所にたどりつきました。元司母をされていたおばあが、池間島の神様について教えてくれています。

オハルズ御嶽の神様にもあいさつ。


ミャークヅツが行われる「水浜広場」という場所を島の人たちに教えてもらいながら進むと、はっぴを着たおじいが待っていました。
ミャークヅツってどんなお祭り?4つのムトゥとは?島の伝統行事について教えてもらっています。ここでも次の指令書が手渡されました。


今回のウォークラリーは、東江小学校の子供たちだけでなく、池間小と池間幼稚園の子供たちも全員参加して、同じコースをまわりました。島の子供たちでも、知らないことがたくさん・・・!
このチームは、池間の人々の暮らしとかかわりの深い「アダン」の様々な使い方を調べ、アダンの実を手にいれてから、アダン葉でつくる金魚の作り方を習ってきたところです。


すべてのポイントをまわり指令書が揃うと、民泊する家の場所と合言葉が出てきます。
このウォークラリーでは、次に進む場所も、クイズの答えも、島の人に教えてもらわなくてはわからないため、いかに多くの島人に声をかけられるかが勝負になるという仕組み。民泊に関わっていない島の人々にも協力していただき、池間島総出のイベントとなりました。

ウォークラリーが終了した後、この日の夜は東江小学校と池間の子供たちの交流会が行われました。夕食は民家さんの持ち寄りです。


東江小学校からは、学校や地域の紹介のほか、運動会が近いということで練習中の組体操やダンスを披露していただきました。


池間からは、池間小中学校校歌遊戯を全員で披露。
幼稚園生から民泊受け入れ民家のおばあまでみんなが一緒に踊ることができます。


最後は全員でミャークヅツのクイチャーを踊りました。
1日目のプログラムはこれで終了。明日は池間の漁師体験です。