2014年8月26日火曜日

第5回シマ学校「ミャークヅツのクイチャー」を開催しました

ミャークヅツの期間中、水浜広場で踊る「クイチャー」の型がだんだんと崩れてきている、という指摘が高齢者たちの中から出てきたことをきっかけに、今回のシマ学校では昔ながらの踊りの振り、クイチャーアーグの歌詞を、ツカサンマ経験者や高齢者たちから教えていただくことにしました。
まずは、40年ほど前に収録されたビデオで、池間の先輩方が踊るクイチャーの型を研究してみます。


今回は、川上トシさんと山城美枝さんに講師をお願いしました。山城美枝さんは、クイチャーアーグを6番までは空で唄える、ということで、うたを担当していただきました。テープの音源ではなく、美枝さんの唄ううたにあわせて踊りを練習していきます。

さらに今回のシマ学校には、現役ツカサンマや、ツカサンマ経験者の方にも参加していただきました。ツカサンマの方々が代々習い受け継いできたクイチャーの振りは、手を「前に押し出す」ようにして踊るのだそうです。最近の若い人たちが踊る踊り方は、琉球舞踊や「カチャーシー」の影響を受けて手首を回したり返したりしているけれど、それはちょっと違う、とお手本を見せてくださっています。


池間の子どもたちは、足のステップと手の振りにわけて基本のき、から練習。


そして、踊れる人は全員輪になって踊りに参加しました。


ミャークヅツのクイチャーといえば、55歳以上のムトゥのウヤたちが法被姿で楽しそうに踊る男踊りですが、男性の踊り方については、嵩原忠太郎さんと与那嶺正さんが特別に参加して指導してくださいました。


本当に、楽しそうに踊っていらっしゃいます。


さいごに、クイチャーアーグの歌詞を確認しながら、実際にうたの練習もしてみました。
ところが、このクイチャーアーグ、歌詞が33番くらい(?)まである上に、1番の前半半分が唄、後半の半分が囃子という構成になっており、囃子はうたう人によって様々にアレンジされ作詞されていた、ということで、歌詞が様々。
さらに、最近ではテープの音源にあわせて踊るため、自分で唄えるという方が非常に少なくなっています。


いまから約40年前、ツカサンマをやっておられた濱川マサ子さん(93歳)にも、クイチャーアーグをうたっていただきました。
今回3名の方から手書きのノートを見せていただきましたが、歌詞の順番や内容も三者三様となっていました。かつてどのおばあから習ったか、ということによって、受け継がれている歌詞が何通りもあるということです。


今年のミャークヅツは9月20日から3日間。ぜひ、踊りの振りやアーグの歌詞にもご注目ください。
今後、クイチャーアーグ、踊りの振りについてのアマイウムクトゥも、図説入りでまとめてみたいと思っています。

2014年8月23日土曜日

ジュウゴヤちょうちんづくり(2回目)を行いました。


前回のちょうちんづくりからしばらく時間があいてしましましたが、仕上げの作業を行いました。
着々とできあがってきています。


こちらは、90歳を超えるおばぁの作品。
「いつまでも平和の月であるように」とメッセージも書き込まれています。

2014年8月21日木曜日

民泊受け入れ民家のみなさんで勉強会と交流会を行いました


民泊で訪れる子どもたちを海周辺で遊ばせる際や、磯釣り等海の体験プログラムを実施するにあたり、基本的な安全管理や危機管理の知識を共有しておかなくてはいけない!ということで、民泊受け入れをしている民家さんの中から「勉強会」をしようという声があがってきました。
さらに、それぞれの民家で受け入れの際どのような工夫をしているのか、情報交換をする「交流会」もしたい!ということで、夏休みの民泊がお休みのシーズンに「海を安全に楽しむための勉強会&民家交流会」を企画しました。

勉強会をするにあたり、今回は沖縄県宮古福祉保健所、宮古島市海上保安署、宮古島市消防署(池間詰所)の方々にご協力いただきました。


沖縄県宮古福祉保健所からは、「海の危険生物に関する知識と応急処置について」ご説明いただきました。
ハブクラゲやオニダルマオコゼ、オニヒトデなど、万が一刺されてしまった際の対処方法がそれぞれ異なるので、正しい知識をつけておくことはとても大切です。


続いて、宮古島市海上保安署からは、「マリンレジャーや釣りの安全管理について」お話いただきました。
宮古島周辺や近海での事故発生状況や、ライフジャケット着用の重要性、子どもたちがあやまって海に落ちてしまた時には「浮くものを投げる」「できるだけ多くの救助を呼ぶ」「118番(もしくは消防か警察)」など緊急時の対応の方法を共有しました。
また、最近宮古島でも砂山ビーチなどで死亡事故が発生していることから、海辺での活動時は天候や注意報には十分に注意してほしい、ということが強調されました。


勉強会の後は交流会。
9月、10月からは本格的に民泊シーズンが始まります(10月には5校の受け入れを予定)。そのため、民家さんの栄養会もかねた情報交換の会となりました。民家さん同士でざっくばらんに話ができるこのような場を、今後も定期的に開催していけたらと考えています。

2014年8月20日水曜日

琉球新報「落ち穂」の連載4回目が掲載されました


琉球新報の文化面エッセイ「落ち穂」というコーナーに、NPOスタッフの三輪が記事を書かせていただいています。

第4回目は2014年8月19日発行。お手元に紙面のない方は、ぜひこちらからお読みください。 (画像をクリックすると拡大します)

2014年8月19日火曜日

ジュウゴヤちょうちんまつりのチラシができました



9月8日は旧暦8月15日にあたり、池間島のジュウゴヤちょうちんまつりを開催いたします。
18時半より、水浜広場(池間公民館前)にて「池間島のアーグマーイ(民謡大会)」も開催予定です。9月8日はぜひ、手作りちょうちんを持って水浜広場にお集まりください。
(画像はクリックすると拡大できます)

2014年8月17日日曜日

2015年カレンダーの制作が大詰めです


イキマ島こよみ 池間の海のいきものカレンダーを来年も発行するべく、急ピッチで制作作業が進められています。
「去年と同じじゃないか~」と怒られてしまいそうですが、じつはいろいろと改良されています。生き物の種類も増えました。池間の現役漁師さんたちのお話、魚の池間名を読み解くヒントなどなど、読み物も増えています。サイズも少し大きくなる予定。

このカレンダーは、今年もミャークヅツ(9/20~22)で先行販売を行う予定です。池間島の海と、海で暮らしてきた先人たちの知恵がたっぷり詰まったカレンダーを、今年も手にとっていただけましたら幸いです。完成をお楽しみに!

2014年8月13日水曜日

夏休みの学童保育①~エコキャンドルづくりに挑戦しました~


夏休みの期間中、学童保育には、毎日8:00~18:00のあいだ子どもたちがやってきています。毎朝、きゅ~ぬふから舎のおじぃやおばぁたちと一緒にラジオ体操&健康体操をするのも日課。
その後は、夏休みの宿題をしたり、「シマ学校」や「生き生き教室」で島のおばあたちと一緒に学んだり、海で遊んだり、島内の清掃をしたり、おやつを作ったり、、。


この日は、9/8のジュウゴヤちょうちんまつりに向けて、キャンドルづくりに挑戦しました。
揚げ物をし終わったあとの廃油を回収して、キャンドルに生まれ変わらせていきます。
まずは温めた油に凝固剤を入れ、クレヨンで思い思いの色をつけて、、、


色を順番に重ねていくと、きれいな層が出来上がります。芯を入れておくのも忘れずに。


完成したキャンドルがこちら。とてもかわいらしいキャンドルができました。
ちょうちんまつりで活躍してくれることでしょう。

2014年8月12日火曜日

宮古総合実業高校のみなさんと「とうふづくり」を行いました


石臼で挽いてつくる昔ながらのとうふづくりが、池間の子どもたちのあいだで人気です。
これまでに、シマ学校やそのほかの機会にも何度か「とうふづくり」を行ってきましたが、池間の中学生と、3月に「ウツマミ」の種を蒔いてくれた宮古総合実業高校の高校生たちからの熱いリクエストにより、ふたたび挑戦してみることになりました。


池間の子どもたち、石臼をまわすのも上手になってきております。初挑戦の高校生より、池間の幼稚園生、小学校1・2年生のほうが楽々とまわしていたのには驚きでした!


豆乳を煮立てて、海水を入れる前に「アマユー(豆乳のこと)」をとります。このアマユーが、実はとうふよりも人気があるようです。島にとうふ屋があった頃は、毎日とうふ屋さんが配達してくれるアマユー(瓶に入れて、牛乳配達のように各家に持ってきてくれたそうです)を毎日飲んでいた、という方がたくさんいらっしゃいました。また、アマユーには砂糖を溶かして飲むのがおいしい飲み方なのだそうです。


アマユーをとったあと、残った豆乳に海水を加えてゆしどうふにしました。今回も、普通の大豆と「ウツマミ」の両方で作ったとうふを食べ比べます。
さらに、シマおこし部スタッフが復元したとうふ箱に入れてしめどうふにもしてみました。初めて参加した中学生も、できたてのとうふのおいしさに感動していたようです。

豆と水、海水の分量や温度など、今後さらに研究が必要な部分も見えてきましたので、とうふ屋開業にむけて(?)さらなる改良をしていきたいと思います。

2014年8月8日金曜日

すまだてぃだより18号を掲載しました


すまだてぃだより18号ができましたので掲載いたします。

○今月の特集記事
池間食堂オープン
すむづれの家 交流会大成功!
子どもたちの活動にご協力を!
池間中学生だより
復活!ジュウゴヤちょうちんまつり

なんと!今月から、池間中学校の中学生のみなさんにも一緒に記事を書いてもらっています。島のなかで気になるものごとを取材したり、学校であったことなどを報告してくださるとのこと。「中学生だより」のコーナーにご期待ください。

こちらからpdf版をご覧いただけます。

2014年8月7日木曜日

修学旅行で民泊した生徒さんが里帰りにきました


「2年前に池間島で民泊したという子が来ているよ~」との連絡で行ってみると、女の子2人が当時お世話になった民家さんと一緒に島をまわっているところでした。
いまは、大阪の学校に通う専門学校生ですが、夏休みの期間中、1か月ほど宮古島のリゾート施設で実習をしているのだとか。


一人は、2013年1月に仲間のぶさん(81歳)のおうちに民泊したという学生さんで、おばあとの感動の再開を果たしました。

きのうは前川和子さん・成朋さんのおうちに泊まって無事「里帰り」を果たしたお二人。
「こんなふうに、修学旅行で民泊した子どもたちがまた会いに来てくれるのが一番うれしい」と 前川さんはおっしゃっていました。
このような素敵な出会いが民泊の一番の魅力かもしれません。

(写真は2012年12月の離島式のようす)

2014年8月6日水曜日

琉球新報「落ち穂」の連載3回目が掲載されました


琉球新報の文化面エッセイ「落ち穂」というコーナーに、NPOスタッフの三輪が記事を書かせていただいています。

第3回目は2014年8月5日発行。お手元に紙面のない方は、ぜひこちらからお読みください。
(画像をクリックすると拡大します)

2014年8月3日日曜日

離島振興総合センターのおとなりに「池間食堂」がオープンします


「”池間島に来たら、美味い魚が食べられる”という場所があると良いねえ」「昼ごはんが食べられるお店があればいいのにねえ」と、島内外問わず多くの人が期待を寄せていた池間島のお食事処が、このたび池間漁協の運営でオープンしました。その名も『池間食堂』。
場所は、池間島離島振興総合センターの隣り、八重干瀬センターの1Fで、以前「なかじゃ」があったところです。


8月4日(月)のオープンを前に、2日(土)には開設祝賀会が開催されました。
きゅ~ぬふから舎の利用者のみなさんも、祝賀会より一足先に全員招待していただきましたので、きゅ~ぬふから舎から池間食堂まで(約100mくらい?)の道のりを車いす&歩行器で大移動してお祝いに参加してきました。


「漁師町池間のブランドをつくるために、料理をみんなに食べてもらうことから始めようと、漁協の事業として取り組むことになりました。池間の高級魚、アオマツ、アカマツ、アカディンなど、池間の魚はすばらしいぞということをみんなに広めていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。」と池間漁協長嶺組合長からのあいさつ。


食事の後は、お祝いのブドゥイ・マーイ(みんなで順番に踊る)がはじまりました。
池間食堂が「ウヤキハンジョウ」しますように、と願いをこめて、島の大先輩たちが踊ります。


その後は、島の漁師のみなさんや関係者約60名があつまり、盛大な祝賀会が催されました。


料理長は、以前「小料理きょうわ」の大将をされていた吉田さん。京都で修業をされたヤマト(本州出身)の料理人ですが、池間の魚と、島でとれた食材をいかしたメニューを提供してくださいます。
また、海が時化ているときなどは、池間の漁師が厨房に入って腕をふるう、ということもあるそうです。


池間食堂、今後島の観光拠点として、池間島の新鮮で高品質な魚や伝統漁業、八重干瀬などの自然資源を広く発信していく場として活用されていくことを期待しています。
池間島にお越しの際は、ぜひ「池間食堂」へお立ち寄りください。

「池間食堂」
宮古島市平良字池間90-1 八重干瀬センター1F
営業時間 11:00~15:00 (LO 14:30)