ミャークヅツの期間中、水浜広場で踊る「クイチャー」の型がだんだんと崩れてきている、という指摘が高齢者たちの中から出てきたことをきっかけに、今回のシマ学校では昔ながらの踊りの振り、クイチャーアーグの歌詞を、ツカサンマ経験者や高齢者たちから教えていただくことにしました。
まずは、40年ほど前に収録されたビデオで、池間の先輩方が踊るクイチャーの型を研究してみます。
今回は、川上トシさんと山城美枝さんに講師をお願いしました。山城美枝さんは、クイチャーアーグを6番までは空で唄える、ということで、うたを担当していただきました。テープの音源ではなく、美枝さんの唄ううたにあわせて踊りを練習していきます。
さらに今回のシマ学校には、現役ツカサンマや、ツカサンマ経験者の方にも参加していただきました。ツカサンマの方々が代々習い受け継いできたクイチャーの振りは、手を「前に押し出す」ようにして踊るのだそうです。最近の若い人たちが踊る踊り方は、琉球舞踊や「カチャーシー」の影響を受けて手首を回したり返したりしているけれど、それはちょっと違う、とお手本を見せてくださっています。
池間の子どもたちは、足のステップと手の振りにわけて基本のき、から練習。
そして、踊れる人は全員輪になって踊りに参加しました。
ミャークヅツのクイチャーといえば、55歳以上のムトゥのウヤたちが法被姿で楽しそうに踊る男踊りですが、男性の踊り方については、嵩原忠太郎さんと与那嶺正さんが特別に参加して指導してくださいました。
本当に、楽しそうに踊っていらっしゃいます。
さいごに、クイチャーアーグの歌詞を確認しながら、実際にうたの練習もしてみました。
ところが、このクイチャーアーグ、歌詞が33番くらい(?)まである上に、1番の前半半分が唄、後半の半分が囃子という構成になっており、囃子はうたう人によって様々にアレンジされ作詞されていた、ということで、歌詞が様々。
さらに、最近ではテープの音源にあわせて踊るため、自分で唄えるという方が非常に少なくなっています。
いまから約40年前、ツカサンマをやっておられた濱川マサ子さん(93歳)にも、クイチャーアーグをうたっていただきました。
今回3名の方から手書きのノートを見せていただきましたが、歌詞の順番や内容も三者三様となっていました。かつてどのおばあから習ったか、ということによって、受け継がれている歌詞が何通りもあるということです。
今年のミャークヅツは9月20日から3日間。ぜひ、踊りの振りやアーグの歌詞にもご注目ください。
今後、クイチャーアーグ、踊りの振りについてのアマイウムクトゥも、図説入りでまとめてみたいと思っています。
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