2015年12月23日水曜日
2015年12月20日日曜日
シマ学校で「島の素材をつかった民具づくり」に挑戦しました
今回のシマ学校は、島にある素材を使った民具づくり、ということで、与那国島から講師をお迎えしての開講となりました。講師にお迎えしたのは、與那覇有羽さん(29歳)。与那国生まれ・与那国育ちで、材料の育成からさまざまな民具づくりまでをこなす若手の民具職人です。
まずは、参加した学童保育の子どもたちと一緒に材料となる素材を集めにいくところからスタートしました。島を歩いて、使える素材を収穫していきます。
サニン(月桃)はとても良い香りのする植物で、餅を包んで蒸すムーチーなどにも使われますが、茎からは美しく丈夫な繊維がとれます。
山をあるいて材料を探します。
マーニ(クロツグ)は、葉を乾燥させて敷物やカゴを編んだり、幹のまわりを覆っている毛の部分をなって縄にすることもできるそうです。
ゆうちゃん先生、池間の子どもたちにも大人気です。
センターに戻り、午後からはさっそく収穫してきた材料をつかって民具づくりスタート。この日は、生き生き教室のみなさんと、学童保育の子どもたち、平良から参加してくださった方のほか、世界各国から池間方言の調査のため来島している学生のみなさんも参加してのシマ学校となりました。世代も国籍も違う40名がみんなで一緒に民具づくりに取り組みます。
まずは、マーニの葉で一番簡単な草編み玩具の”金魚”を編む練習から。子どもの頃に風車などをつくって遊んだ記憶を思い出しながら、編み方を復讐していきます。
続いて、池間で”カウス”と呼ばれ(沖縄方言では”ガンシナー”)、重いものや甕やカゴなどを頭上運搬する際に、頭の上に敷くざぶとんのようなものを作ってみました。乾燥させたクバの葉を芯にして、これまたトゲをとって乾燥させたアダンの葉を巻きつけていきます。
きつく巻きつけるのに力が必要ですが、子どもたちも上手に作っていました。
ふちの装飾などもいろいろなパターンで作ることができるので、おしゃれな鍋敷きやお盆に供えるスイカを置く台などとしても使えそうです。
続いて、乾燥させたクバの葉で”クバヅー(つるべ)”づくりに挑戦しました。
井戸から水を汲む際に使っていたことがある、という方もいて、池間の方々にもなじみの深い道具です。
実は、池間にはクバヅーを作れるような若い葉がとれるクバの木があまり生えていないため、今回はゆうちゃん先生に与那国島から大量のクバの葉を持ってきていただいたのでした。乾燥させた若いクバの葉を、一度水につけてやわらかくしてから使います。
難易度が高いかと思われましたが、コツをつかむと子どもたちでも上手に丸く形をつくることができていました。
最後は、アダン葉のむしろ。トゲをとって乾燥させたアダンの葉を、編み台をつかって編んでいきます。
池間では、むしろといえば”タラマムッス”というほど、多良間島で作られたものを購入することがほとんどだったそうです。しかし、同じ方法で、アダンの気根をなった縄(アダナス)を縦糸と横糸につかい、アウダ(もっこ)を作っていたというお話もききました。
椅子に腰かけながら、向かい合ってむしろ編みに挑戦。葉を足して、縦糸を交差させるだけなので、簡単に編むことができます。
アダン葉のほかに、先日イーヌブーで刈ってきて乾燥させたヒメガマの葉も使って編んでみました。
こちらが、ヒメガマの葉で編んだむしろ。なめらかで艶があり、手触りも良い感じです。
なにより、トゲをとったり伸ばしたりという下処理が一切必要ないのも魅力的な素材です。
こちらがアダン葉のむしろ。ざっくりと素朴な感じです。
島にあるいろいろな素材をつかって、先人の知恵から学びながら生活の道具をつくる、という体験を、さまざまな世代の方たちが一緒にできた貴重なシマ学校でした。島の手仕事として残しながら、販売できるものを創りだしていけるよう努力していきたいと思います。
2015年12月14日月曜日
12/12~14の日程で兵庫県立太子高校のみなさんが来島しました
12月最後は、兵庫県立太子高校のみなさんが民泊にやってきました。池間地区では、85名、18軒の民家に分かれて宿泊をしてもらいました。
2日目は、丸一日民家さんと一緒にゆっくり過ごし、家業体験や島内観光などをしておりました。
こちらは、キビ刈り真っ最中の畑におじゃまして、お手伝い(?)やサトウキビの味見などをさせてもらっているところです。
こちらのグループは、一周道路沿いの清掃ボランティアに参加してもらいました。刈り取った草や木の枝を燃やして焚火をしています。この場所は、来月1月の民泊で来島する高校生たちに植樹をしてもらう場所になる予定。力を貸してくださる高校生には本当に感謝です。
2日目は、丸一日民家さんと一緒にゆっくり過ごし、家業体験や島内観光などをしておりました。
こちらは、キビ刈り真っ最中の畑におじゃまして、お手伝い(?)やサトウキビの味見などをさせてもらっているところです。
こちらのグループは、一周道路沿いの清掃ボランティアに参加してもらいました。刈り取った草や木の枝を燃やして焚火をしています。この場所は、来月1月の民泊で来島する高校生たちに植樹をしてもらう場所になる予定。力を貸してくださる高校生には本当に感謝です。
2015年12月11日金曜日
12/10~11の日程で、東大阪市立日新高校のみなさんが来島しました
12月3校目は、東大阪市立日新高校です。12月10日~11日の1泊2日の日程で民泊にやってきました。池間島では89名、18軒の民泊先に分かれての宿泊です。
1日目は、大雨・強風・雷雨・竜巻というすさまじい天候でしたが、生徒たちが到着するころから回復してきました。
2日目の午前中は、各家庭での家業体験。こちらの民家さんは、サトウキビ畑に行って、収穫の準備とキビの味見をしてきたそうです。
宮古島では、今月8日から製糖工場の操業が開始しているため、キビ刈りシーズンまっただ中なのです。
こちらのグループは、トゲと格闘しながらアダン葉の収穫や
ススキの穂の収穫を手伝ってもらいました。
とっても明るく、元気いっぱいの生徒さんたちでした。
民家さんたちも、「1泊だけでは短い!」と口をそろえて言うほど、中身の濃い充実した民泊体験となったようです。
2015年12月10日木曜日
島の素材をつかった民具づくりワークショップを開催します
島に昔からあるアダンやクバ、マーニ(クロツグ)やススキといった植物の葉や繊維をつかって、様々な生活用具や民具をつくるワークショップを開催します。
池間島の高齢者のみなさんにもなじみがある、クバの葉のつるべやアダン葉のむしろ、アダンバで編む玩具などを作りますが、今回は与那国島から講師をお迎えしてのシマ学校となります。高齢者の記憶や経験を引き出しながら、島の子どもたちや若い世代へ伝統的な民具づくりの技術を継承していきたいと計画しています。お時間のご都合のつく方はぜひご参加ください。
第17回いけまシマ学校
12月19日(土) 13:00~15:30
池間島離島振興総合センターにて
2015年12月9日水曜日
アダンの葉を収穫しています
島の周囲や畑のまわりなど、いたるところに生えているアダン。池間島では、アダンの気根からとれる繊維でロープや網、ぞうり、かごなどの生活用具を作ったり、アダンの枯葉を集めて薪にしたり、幹を住宅の柱として使用したり、実に至っては子どもたちのオヤツのほか燻製用のまきとしても重宝していました。
まさに、暮らしに欠かせない植物です。
今回は、次回のシマ学校でとりくむ民具づくりにむけて、アダン葉の収穫をしています。
アダン葉は、ふちと中筋の裏側に鋭いトゲがついていて、素手ではとても扱いづらいため、頑丈なゴム手袋で収穫に臨みました。また、海岸沿いなど風当りの強い場所では、葉が短く民具づくりには向かないため、畑のまわりや島の中央付近に生えているアダンを探して、良さそうなものを刈り取り。
収穫してきた生葉が乾燥しないうちに、中筋に沿って真ん中から半分に裂いて、両脇のトゲも取り除きます。
トゲをとった葉は、乾燥すると丸まって縮んでしまうので、繊維と垂直の方向に丸めてのばしておきます。
下校してきた小学生たちが「やりたい!」と言って加勢してくれたおかげで、少しだけ作業がスピードアップしました。
このようにしてアダン葉のテープをつくっておけば、いつでもカゴや玩具づくりなどに使えるのでは・・・と企んでいますが、はたしてどうなることやら。
今月19日には、与那国島から若手の民具職人を講師に迎え、島の素材の加工の仕方を習ってみたいと計画をしています。
2015年12月8日火曜日
12/7~8の日程で、大阪府立門真西高校のみなさんが来島しました
12月2校目は、7日~8日の日程で大阪府立門真西高校のみなさんがやってきました。今回は全体で249名ですが、池間、西原、狩俣地区に分かれて宿泊し、池間島には111名の生徒さんが民泊しました。
こちらは入村式で民家さんと初対面する場面ですが、最初からかなり盛り上がっている様子。
1泊2日の短い日程だったので、家業体験の時間は半日ほどでしたが、この日も港では多くの民家さんがミジュヌ釣りをしていました。
ミジュヌのシーズンといえば秋ですが、今年は滞在期間が長く、まだまだ大きな群れが港に入ってきているのだそうです。
いつも民泊の際にお世話になっている、宮古島観光協会の大嶺さんもミジュヌが釣れて喜んでいました。
もちろん、釣ったミジュヌは、頭と腸をとってそのまま(骨ごと)刺身で食べたり、からあげにしたり、南蛮漬けにしたりと、民泊の滞在中においしくいただきます。
2015年12月5日土曜日
12/3~5の日程で大阪府立伯太高校のみなさんが来島しました
12月1校目は、大阪府立伯太高校の2年生249名。池間島では、95名の生徒さんを受け入れ、19軒の民家に分かれて民泊をしてもらいました。
曇り空でしたが、前日まで荒れていた海も少し穏やかになり、沖釣り体験で大漁してきたグループもありました。漁港では、まだまだミジュヌが釣れるようで、磯釣り体験を楽しんだ家庭もあったようです。
夜は、池間小中学校の体育館にてレクリエーションを楽しみました。最後は全員で漲水のクイチャーを踊って解散。
あっという間の2泊3日でしたが、民家さんとの交流を深め、島の暮らしを満喫してもらえたのではないでしょうか。
民家さんたちはいつも、バスが橋を渡るところまで手を振ってお見送りしています。
2015年12月3日木曜日
”池間島で磯釣り体験””池間島で道草散歩”の体験メニューが美ら島物語のサイトで紹介されました
JALJTAセールスの吉濱さんと一緒に、池間島での着地型観光商品づくりに取り組んでいます。今回は、磯釣りと野草料理のメニューを取材していただき、美ら島物語というサイトで紹介していただきました。
島の漁師さんに磯釣りをレクチャーしてもらえる(釣った魚をその場で食べることも可)プランと、島に生えている野草を摘んで、島の食材たっぷりの料理をいただくプランの詳細はこちらからご覧いただけます。写真もきれいに撮っていただいていますので、ぜひご覧ください。
2015年12月1日火曜日
池間小学校の学習で博物館づくりがスタートしています。
池間小学校の一教室に集められ、なんとなく保管されている池間島の昔の道具や漁具たち。これらのお宝を、子どもたちが自分たちで名前(呼び方)や使い方など調べ、レイアウトも考えて展示して「暮らし資料館」を作ろう!というなんとも楽しそうな学習がスタートしました。
今回は、池間島の「漁業」について学習をしている3・4年生4名が、昔の漁具について調べるために島の先輩インシャである先生方を学校に招待しました。
一人は、仲間泰弘さん(83歳)。カツオ船の船長もしていたという大先輩です。もう一人は、山口修さん(59歳)。島内では若手の現役漁師さんですが、小学生の頃から漁師の仕事を手伝い、南方カツオ漁にも参加していた方です。
スーニ(サバニ)ひとつとっても、パーツひとつひとつの呼び方や素材の違い、漁の方法や手入れの仕方など、実際にこれらの道具をつかってきた方々でないとわからないお話が次々と出てきます。
そのほかにも、はかりや海底の様子を調査するのに使用していた道具、鰹節製造に使っていた道具などなど、島の先輩方の説明を聞いて、はじめて使い方がわかるものもたくさんあったようです。
今後も資料館づくりに向けた学習が続きますが、子どもたちが島の先輩方から直接お話をききながら、島の暮らしを学んでいけるような場を増やしていけたらと思います。
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