2014年11月29日土曜日

第7回シマ学校「うながやーやーの味噌づくり」を開催しました


11月のシマ学校は、「うながやーやー(自分自分の家)の味噌づくり」です。いまでも毎年味噌をつけているという、山城美枝さんと仲原ソヘ子さんを講師に、昔ながらの味噌づくりを教えていただきました。


生き生き教室のみなさん25名と、学童保育の子どもたち、池間の中学生のほか、県立宮古総合実業高校の高校生9名も参加して、総勢50名でみそつきです。


先日、山城美枝さんに仕込んでいただいた麦麹。9日目で、このようにふんわりと麹が立ちました。


前日の夜から水に浸し、2~3時間やわらかくつぶれるようになるまで炊いた大豆をむしろの上に広げ、麦麹を混ぜ合わせます。
今回は、2斗甕1個分の分量として、15kgの大豆に赤麦2kgを使用しました。


これを木臼にいれて、きねでついてつぶしていきます。
1960年代の写真を見ると、近所のお母さんたちが寄り合って、木臼で味噌を突いている様子がわかります。このような光景も含めて、「味噌つき」という暮らしの中のイベントを現代に復活させてみようと、昨年の11月にはじめて味噌つきに挑戦し、今回は2回目の味噌つきです。


3名ずつ交代しながら、みんなで杵をつきます。この時、うたをうたい、手をたたきながら味噌つきを見守ります。




豆が完全につぶれたら、塩を投入してさらにつきます。豆と塩の割合は、体積で6:1くらい。
最後に、大豆の煮汁に泡盛を少し混ぜたものを加えて手でこねて、みみたぶくらいの固さになるよう固さを調整します。


よく混ざったら、団子状に丸めて、空気が入らないようにカメの内側にぺたぺたと貼り付けていきます。
このとき、「タウテー ウフユバイ ンスゥーシミー カギユーインカイヌ ンスゥーカナーシミー フィーサマティー」と言葉を唱えるのだということを、仲原ソヘ子さんに教えていただきました。この味噌が豊かな世をもたらし、たくさんの祝いにこの味噌が使われますように、といった願いを込めるのだそうです!

ついた味噌を入れる前に、カメの内側に塩をすり込み、底にも麦麹を少し入れておくのも忘れずに。
味噌カメに仕込んだら、約6か月後には味噌が食べられるようになります。時々手を入れてかき混ぜるのですが、手を入れるほどに味噌が赤くなる、のだそうです。


こちらでは、味噌つきの様子を「見加勢」しながら、ウツマミの脱穀をしています。
このウツマミは、今年3月に種まきを行った際に参加してくれた高校生が種を持ち帰り、学校の圃場で栽培してくださったもの。一足はやく、収穫して持ってきてくださいました。


しっかりと豆がふくらんでいます。
来年こそは、このウツマミで味噌や豆腐を作ってみたい、、、と思いますが、池間の耕作放棄地で栽培中のウツマミとあわせてどれくらいの量が収穫できるかお楽しみです。


さて、味噌つきが終わると、昨年11月に仕込んだ味噌でつくった豚汁と、黒あずきを入れた豆ごはんのおにぎり、野菜てんぷら、黒糖てんぷらなどがふるまわれました。
昔から、味噌作りが終わると、「ンスゥヅキユーイ」といって、その家が手伝いの方々をねぎらって食事をふるまい、楽しくお祝いをしたそうです。


島の幼稚園生から、最高年齢93歳のオバアまで、みんなで味噌を仕込みました。半年後のシマ学校では、出来上がった味噌でふたたびお祝いをしたいと思います。

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