2015年1月27日火曜日

第9回シマ学校「ススキのほうきづくり」を開講しました


ススキの穂の種を落として束ね、丁寧にくくって作られたほうきがあります。この手仕事は、冬のあいだ、海に出ることができない男性たちが屋内で行う作業であったそうです。また、50~60代の方々のお話では、小学生の頃の冬休みの宿題として、ススキのほうきを2本ずつ作ってもっていくというものがあったそうです。とても実用的で、現在でも手作りのススキのほうきを使っている家庭をよく見かけます。


今回のシマ学校では、冬の手仕事であった「ススキのほうきづくり」に挑戦しました。
講師は、浜元直枝さんと仲間のぶさん。さらに、今回は特別に、池間小学校の総合的な学習の授業時間にあわせて開講され、幼稚園生と小学生全員の計27名が一緒に参加しての大規模なシマ学校となりました。


学童保育の子どもたちと一緒にきれいに種をおとしたススキの穂。一人30本~40本の穂を目安にほうきにしていきます。
穂の根本をそろえ、最初はススキ6本を麻ひもでしばります。子どもたちも真剣に作り方を教わっています。


次に、ススキを4本追加します。最初にしばった6本を2つに分けて、その間に挟み込むようにして4本追加し、交差したところをまた麻ひもでしっかりとしばります。10本の穂を2つに分け、その間にまた4本追加し、、、このような調子で、次々と4本ずつ穂を追加していきます。
だんだん難しくなってきました。


おばあたちは簡単そうに穂を足していきますが、「・・・?」となっている子どもたちも多いようです。
4本ずつ間に挟みながら穂を足していくと、先端がきれいなカーブを描いて反り、穂が広がってよりほうきらしくなってきます。


こちらも苦戦していますが、だんんだんと形になってきました。


それでもなんとか、おばあたちの手をかりながらほうきが出来上がってきました。完成した子どもたちはさっそく掃き心地を確かめています。
穂先は、はさみで切りそろえても良いのですが、そのままでもやわらかく、くるくるとカールしているので、チリをからめとるのには上等です。


そして、全員見事に完成したのがこちら。おばあたちからも拍手がおこりました。
小学生も、「ひもでしばるところが難しかったけれど、おばあたちに教えてもらって最後まで作ることができたのでよかった」と感想を話してくれました。
島の技術、島の知恵を子どもたちに伝えていく機会を今後もつくっていけたらと思います。 

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