2017年8月17日木曜日

【アダンサミット】おまけ2・展示コーナー編


アダンサミット会場では、後方に展示コーナーを設けていました。
アダナスやアダン葉で作られたさまざまな地域の民具も陳列。

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今回、アダナスでフダミ(海用のぞうり)の編み方を指導していただいた、池間島の前泊勤さんが作られた「アンディ」。これは、海で獲った貝や魚を入れたり、畑で採れたイモを入れて海で洗ったりする際に使う、とても丈夫で便利な袋です。


こちらは、パプアニューギニアの東端、カルヴァドス諸島パナティーナ島のバスケット。着色したアダン葉で編まれています。
この地域にフィールドワークで行かれていたという方が、見本にと持ってきてくださいました。


こちらは、竹富島の松竹昇助さん作のかご。アダン葉ではなく、タコノキの葉を使用しているそうです。トゲがなく、葉の厚みもあってしっかりとしているため、扱いやすいとおっしゃっていました。


こちらは、与那国島の與那覇有羽さんが特別にアダン葉で作ってきてくださった「ターラグ」とよばれる袋。海へ持っていって、魚を入れるのに使うバッグで、普段はクバの葉で作っているとのこと。

こちらも、與那覇有羽さん作のほうき。ほうき部分はマーニ(クロツグ)を使用し、持ち手の柄の部分をアダン葉で巻いてしめています。


こちらも與那覇有羽さん作の「カブチ」。池間島では「カウス」と呼ばれますが、薪や水くみの甕などを頭にのせて運ぶ際、のせたものが動かないように頭と甕などの間にしくものです。クバの葉を芯にして、アダン葉を巻いて締めているとのこと。


1960年代に、民俗学者の野口武徳さんが撮影された、池間島の写真も展示しました。
アダン葉の薪とりの風景や、子どもたちがアダンの実をオヤツにしている様子など、当時の池間島の人々のくらしが鮮やかに切り取られています。


こちらは、池間小中学校の子どもたちの総合的な学習の記録を写真で紹介。
活動中の映像を編集したムービーの上映もしていただきました。


こちらは、池間島のオカアターやオトウターたちへの聞き書きから、アダンのある暮らしについてお聞きした内容を紹介したパネルです。



池間島出身の平良新弘さんが書かれた「海人(インシャ)の島」の中には、アダンにまつわる記憶がここかしこに記されていて、当時の島の風景や暮らしの様子が手に取るように伝わってきます。今回は、アダンの話を抜粋してご紹介させていただきました。


池間島の航空写真。1963年と1995年では、島の形もすこし変わっています。1963年の写真には、島の北西部にある「アダンニー」へ、薪のアダン葉を採りに通っていた道がくっきりと写っています。

池間島マップもあわせて展示しました。

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